宮下裕樹「強制ヒーロー」全3巻

5.0

「強制ヒーロー」のあらすじ・感想を紹介します。

あらすじ

ある日、徴正令により警察から呼び出された会社員の青田は、同じく呼び出されたガテン系の緑川、大学生の山田、専門学生の黒田、会社員の赤木と5人組のチームを組み、人手不足の警察の助けとなるよう犯罪者の取り締まりを強制される。彼らは怪力を発揮できる強化服や担当警察官の本間からの情報もあり、戸惑いながらも順調に犯罪者を捕らえ、5人の多数決により有罪・無罪の判決も行っていく。しかし、青田はいくつかの事件をきっかけとして、正義の意味を真剣に考えていくのだった。

感想

犯罪者の取り締まりと判決を一般人に担ってもらうという設定の漫画です。ちょうど裁判員制度導入時期の作品で、もしも裁判だけでなく警察業務も加えて一般人に完全に丸投げしたらどうなるか?という疑問の答えになっています。女性も含めた一般人も取り締まりに参加するので、パワードスーツという便利なアイテムが登場します。これが曲者で、安易にヒーローになったかのような錯覚を抱いてしまいます。暴力と正義の境界の見極めが曖昧になった状態で、強制的にヒーローにされた5人の登場人物たちのとる行動が興味深かったです。

この漫画の見どころは、主人公の青田の考え方の変化です。流されるままに犯罪取り締まりを始めましたが、スーツの力もあり思ったより逮捕が難しくなく有頂天になります。しかし、多数決で票が割れ、自身の投票で容疑者の有罪か無罪かが決定されるとき、他人を裁くという正義の執行を真剣に考えるようになります。この漫画は、「無関心ではいけない」というメッセージを発しているのだと思います。正義とは何か、自分で問いかけ続けて、自分で行動する必要があります。

また、この作品は、ストーリー展開も秀逸でしたが、絵も素晴らしかったです。宮下裕樹先生の絵は、体の動きの表現が優れていて、アクションシーン等の臨場感がしっかりと伝わってきます。取り締まりシーン等のアクション場面は迫力がありました。

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