竹葉久美子「このなかに石油王がいます」

5.0

「このなかに石油王がいます」のあらすじ・感想を紹介します。

あらすじ

イケメンが大好きな迫間は、小さなレコード会社の宣伝アシスタントをして食いつないでいた。しかし、派遣という不安定なポジションで借金も抱えていることから、いまいち仕事に身が入らず、同じ営業部の真面目な先輩の福田に叱られる毎日を送っていた。ところが、あるとき、社内にアジアの小国の石油王が働いているという会話を偶然耳にした。彼女は、不安定な生活を一変させるチャンスをつかもうと、その石油王探しを始める。その一方で、責任ある仕事にも関わることになり、公私ともにポジティブな姿勢で挑むようになる。

感想

社内にいる石油王を特定して、お付き合して、お金持ちになる、という野望を抱く迫間が右往左往する様が面白い作品です。彼女は、語学堪能、FX中毒、女の噂が絶えないなどの情報で、独身でイケメンの3人(宣伝の福田、営業の百瀬、制作の財前)を石油王候補に絞り、距離を近づけていきます。その迫間の即物的な行動に、ついつい感情移入しています。玉の輿のチャンスがあれば、狙うのは当然ですから。

しかし、本当のこの作品の魅力は、石油王探しと並行して進む、迫間の仕事への姿勢の変化です。派遣社員で無気力に近かった迫間が、レコードの宣伝に対して徐々にやりがいを見出していきます。そして、元々イケメン好きでライブ等で散財してきた迫間の経験が、レコードの宣伝で活かされていき、周りからの評価も良い方向に変わっていきます。

そして、そんな恋と仕事に積極的に取り組む迫間が、竹葉久美子先生の美しい絵で描かれます。前作のやさしいセカイのつくりかたでも魅力的な絵で登場人物が描かれていましたが、今回はさらに画力が向上しています。

ストーリー、キャラクター、イラストすべてが高いレベルで完成されています。現在はまだ連載中ですが、傑作になるのは間違いないでしょう。

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